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ラウパとMANOWAR

 今年のラウパーもヘッドライナーキャンセル発生。初日のトリのMANOWARが昨年トリのKING DIAMOND同様、船便のトラブルで機材が届かず出演を見合わせ、後日2回の単独公演を行うとの事だった。
 おれは2日目に参戦することが仕事のスケジュール上絶対的に不可能だった上、1日目に参戦したとて終電に間に合わせるためにトリを見ずに帰るハメになることは確実だったので、めったに来ることのないであろうMANOWARを観ることができずに帰るという苦しみを味わうくらいなら参戦しまいと思ったものの、トリに繰り上げになったARCH ENEMYならしょっちゅう来日しているので、観ずに帰ってもそれほど苦になるまいと判断し、急遽、ラウパーの初日のみに参戦、そして初日にラウパー会場にて先行販売されるMANOWAR公演のチケットを購入することにした。と、言うわけで、全国のメタラーが悲嘆にくれる中、おれは密かにほくそ笑んでいたのであった。でも、本当に観に行きたかったのはどっちにしろ観ることのできない2日目の方だった。WITHIN TEMPTATION、RIOT、THUNDER、KREATOR、DEATH ANGEL、BELPHEGOR、GLAMOUR OF THE KILL……嗚呼

 今年も例のごとく、ラウパー前夜に大和町在住にしてオールシーズンライダースで高円寺を闊歩する友人Mくんと歌舞伎町GODZで待ち合わせ。店員が増えててびっくりする。何杯か飲んだ後高円寺に移動しようと出口に行ったところで、GODZダブルマスターの一人ヒデさんが出勤。挨拶しEMPERORの来日公演の時見かけたことを話し、そのあと職務質問を食らったことを報告すると「職務質問は我々の宿命ですからね!」と長髪顎髭サングラスメタルTシャツ姿で力強く胸を張っておっしゃるのであった。友人Mくんも職務質問の常連であり、おれと別の友人Tくんと新宿を歩いている時、後ろから警官が不意打ち気味に「Mくんだけ」職務質問されるという出来事が10年位前にあったことを思い出した。彼も長髪であり、前述のごとく春夏秋冬関係なくライダースジャケット姿で外を練り歩いている上に、イラストレーター/デザイナー(元々はアニメーターだった)でもあるため、常に画材と名刺代わりの自作のポストカードを手提げ型のアルミケースで持ち歩いており、危険物を所持している疑いで職務質問で中を改めさせられたのである。おれもこの風体で20年近く生活しているが、とりあえず現時点で職務質問を食らっているのは、EMPERORのライヴの時の1回だけである。
 高円寺に移動し、抱瓶で沖縄料理を喰らい、その隣の七福神で鮨を食う。七福神は廻らない寿司屋だが、明朗会計で価格もリーズナブルなので安心。品質も良く、カッパ巻きの胡瓜の処理など細かいところに手間をかけていて好感が持てる。そして、WRES CAFEがこの月に閉店したとのことで跡地を訪ねる。去年は焼肉屋の二楽亭も無くなってしまったなぁ。その近くのバーでエーデルピルスを飲んでMくんちに行き、就寝。
 翌朝は何とか早起きし、さいたまスーパーアリーナへ。今年はグッズの先行販売に間に合う。とは言え、正直今年は欲しいグッズが殆どなかったので、とりあえずDOWNのTシャツを2タイプ購入。昨年は寝ぼけてLサイズのTシャツを買うという失態を犯したが、今年はちゃんとSサイズで買えた。
 そして、入場時間となるが、トリキャンセルの影響を感じさせない客入り長蛇の列が少しずつ進み、さいたまスーパーアリーナに入る。そして、MANOWARのチケット売り場に行くが、ここもまた長蛇の列。やはり、今回の来日を待ち望んでいたマノウォリアー(マノウォーファンのこと。モノノフみたいなもんだ)は多いのだなと感心。10月29日公演と10月30日公演の列が分けられており、おれは2日目である30日公演の列に並ぶ。ラウパ初日の来場者は5000円引きの3000円にて購入できるシステムだった。ラウパ初日に来たが単独公演に行けない方はラウパの半券と引き換えにグッズを廉価で購入できるようにするとのことで、単独公演チケット購入者はグッズ購入でラウパ半券を再利用できないよう「MNW」のスタンプを押される。そして列に並んで30分ほどして無事にチケットをゲット。
manowarticket.jpg
 しかし、列が長いため、密かに楽しみにしていたオープニングアクトのアイドルグループ「仮面女子」のステージを見ることができなかった。なんといってもバックが大物揃いでギターがDAITA(BREAKING ARROWS、元SHAM SHADE)、ベースがまーくん(LOUDNESSの山下昌良)、そしてドラムが真矢(LUNA SEA)である。本日LOUDNESSの出番があるまーくんはともかく、大物であるところのDAITAと真矢さんが朝の10:30からステージに出るためだけに早起きして会場入りしたと思うと、どうしても観てみたかったと思う。

 ラウパのライヴの詳細はラウパのページなり他所様のレポを参照していただくとして、簡単な所見で済ませておく。
BATTLE BEAST ・・・ ごっついお姉さんがド迫力で歌うパワーメタル。メッチャクチャカッコ良かった。実質トップバッターとしてのこの充実ぶりは、いつぞやの3 INCHES BLOODを思い起こさせた。
MARTY FRIEDMAN ・・・ 英語でMCしていた。全編インスト。ベビメタのバックでお馴染み大村孝佳がまるでV系バンドのようないでたちでサポートギタリストとして参加。「天城越え」は盛り上がるも、全体的にはクールダウンした感じを受けた。
VANDENBERG'S MOONKINGS ・・・ 元WHITESNAKEの超大型オランダ人ギタリストのエイドリアン・ヴァンデンバーグのニューバンド。あまり期待してなかったのだが、渋いハードロックでコレがなかなか良かった。ヴォーカルの歌い方が昔のデイヴィッド・カヴァデールを彷彿とさせるものなのも意図的か。しかし、WHITESNAKE曲のセルフカヴァーがカシミールもどきの「Judgement Day」ってのは如何なものかと思った。WHITESNAKE本体も未だにこの曲を後生大事に演奏しているのもよくわからん。エイドリアン期のWHITESNAKEだったら「Sailing Ships」とかのほうがいいと思うのだけれどなぁ。もう1曲WHITESNAKEナンバーで大ヒット曲の「Here I Go Again」はさすがに来るものがあった。でも、エイドリアンが作曲に関わってるわけじゃないんだよな、と思うと複雑。なんだかんだ気になったものの、全体としてはとても楽しめた。歌上手い人がいい曲を歌うってのはこれだけで素晴らしいことなんだなと。
LOUDNESS ・・・20年以上メタル愛好家やってきて、今回が初LOUDNESSってのはいかがものかと思うが、やっとLOUDNESSのライヴを観られてよかった。ライヴが始まる前に袖でタッカンがちょろっと「In The Mirror」のリフを爪弾くと、フロアーから大歓声が上がり、ラウドネスコールが巻き起こる。客電が落ちてメンバーが登場すると更なる大歓声。タッカンはなんで禿げてるわけでもないのに、あんな不自然なラスタヅラを被ってるのか気になるのだが、ライヴが始まってしまえばどうでもいい。セットの前半はニューアルバムからの曲で推しまくって、現役っぷりをアピール。終盤「Crazy Night」「Crazy Doctor」「S.D.I」と名曲の畳み掛けは凄まじく、ラストはなんと「Esper」!最高の〆だった。でも幾らなんでもLOUDNESSの格を考えると出番が早すぎやしないかと。持ち時間が少なすぎる。あと、「Crazy Night」のような如何にもLAメタルっぽい感じのミドルテンポのナンバーでモッシュが起こったのは意外であった。
SOILWORK ・・・ 何気に本日のお目当ての一つだったが、選曲も謎な上に音響が酷すぎて何をやってるのかよくわからず。仕方ないので飯食いに行った。ケバブが美味かった。
AMARANTHE ・・・ 如何にも2000年代以降のメロディアスでヘヴィでサイバーなメタルコア(改めてメタルコアの定義がわからん)。ヴォーカルも豪華に3人(女・クリーン男、デス男)。非常に聴きやすいのだが、どうにもリア充オーラが凄いというか、楽しそうで何よりだが雰囲気に馴染めないなコレ。でも楽曲や演奏はいい。しかし今年のラウパは全体的に音響が良くない。ラウドネスは例外的にすごく良かったのだが。
DOWN ・・・ ご存知元PANTERAのヴォーカリストであるフィル・アンセルモ率いるストーナーロックバンド。ストーナーってほどトリップ感はなく、個人的にはサザンロック+BLACK SABBATH的な印象を受けた。これはこれでとてもいい感じ。そしてフィルも凶悪なスクリームを聴かせてくれた。最後にはラスタヅラを脱いだ金髪タッカンが飛び入り。バンドが曲を演奏する中で、タッカンだけ即興のジャムっぽい演奏でDOWNの曲に独特の色を添えていた。さすがである。あと何故かフィルが最後に「Stairway To Heaven」をちょろっと歌っていた。ちなみにフィルのTシャツはDISCHARGE、ベースの人のTシャツがG.I.S.M.とハードコアづいていたが、G.I.S.Mのシャツはブートだろうなぁ、多分。
RAGE ・・・ ドイツのベテランパワーメタルトリオ。正直、昔はピーヴィ・ワグナーの歌があまり好きではなかったので積極的に聴くことはなかったのだが、今回のライヴで目が覚めました。なんでこんないいバンド今までスルーしてたんだろ?ただただその素晴らしい演奏と曲を堪能。一部のサンプラー音以外は紛れも無くこの3人だけでの演奏。これでこのブ厚いパワー・メタルの音が鳴り響いているのだから、もうひれ伏すしかない。本日の文句なしのMVPでした。
DRAGONFORCE ・・・ 2年前に神がかったライヴをみせたドラフォだったが、今回はそうでもなかった。でも決して悪かったわけではなくて、前回が良すぎただけである。それにしても上から観ていると、イケメンの頭髪の状態が気になって仕方がない。おれも年も近いし決して他人事ではない。
ARCH ENEMY ・・・ MANOWARに代わってトリを務めたアチエネ。アンジェラがバンドのマネジメントに専念するためという理由でのヴォーカルの交替に関して、おれにとっては正直アレッサがTHE AGONISTから抜けてしまったほうがショックだったのだが、アチエネにとってはこの交替は悪い選択ではなかっただろう。すぐにでも会場を出て電車に乗らなければならなくなったが、3曲目で「Ravenous」が聴けたのでここで潮時と決めて、おれのラウパー14は一旦終了となった。

・・・そして10月30日のMANOWAR公演。本来ならば単独で記事ページを書きたいところだが、写真撮影完全禁止だったし、なにより正直堂言葉で表していいのかよくわからない。ただただ、幸せな空間であったとしか言いようがない。あの筆舌に尽くしがたい音響を体験すると、確かに「専用の機材じゃないとダメだ」と言い切るのもよく分かる。とてつもない音量ながらも、全く耳にダメージの来ない絶妙なバランス。そして、クラブミュージックやヒップホップなどでありがちなスーパーウーファーによる低音とは一線を画す力強くも全く不快感のない音圧は、まるで風が吹いているかのような聴覚のみならず触覚でも感知できる不思議なものであった。一度トラブルがあってPAが鳴らなくなり、程なく修繕して仕切り直しをした場面もあったが、このリカバリーの早さは専用の機材に専任のスタッフがあってこそのものであろう。
 ジョーイ・ディマイオ閣下の日本語MCも素晴らしかった。まず「こんばんは」とラッシャー木村を彷彿とさせる礼儀正しい一言からは始まり、数分間にわたって何も見ずに(もしかしたらイヤーモニターで音声による指示があったのかもしれないが)日本語で我々に語りかけてくれた。「俺達は世界で一番音の大きいバンドだ」「俺達は約束通り最高の機材を持ってきた」とラウパキャンセルから単独公演に切り替える根拠となる機材に関して説明したあと、「お前たちは日本のマノウォリアー。1人で1000人分のパワーを持っている」「マノウォーのTシャツを着れば、お前たちは無敵だ」と、傍から聴いたら一笑に付してしまうような言葉も、この場では異様な高揚感をもたらす。
 そして、ディマイオ閣下と日本を強く結びつけたアイテムであるところの「マムシ酒」をステージに持ち込み、マネージャーと思しき外国人男性とクリエイティブマンプロダクションの社員と思しき日本人男性を呼び込み、マムシ酒で乾杯しようとする。ところがこのクリマン社員はマムシ酒を拒否。しかも着ているTシャツがMANOWARではなく、ラウパ2日目のトリであるところのDREAM THEATERのTシャツ!なんという不届き者であろうかとおれを含むマノウォリアーたちが怒りに打ち震えるが、当のディマイオ閣下は寛大な心で穏やかにビールでの乾杯を許し、今度は英語で「三船敏郎と黒澤明とビートたけしとYOSHIKIに捧げる」と言って乾杯したマムシ酒を飲み干すのであった。そしてこの不届きなクリマン社員にふたたびMANOWARをラウドパークに出演させる旨を約束させたのであった。
 ライヴでも「他のバンドは演(や)るがマノウォーは殺(や)る」もできたし、「ヘイルヘイルヘイルアンドキル」もできたし、Kill With Powerでダーイダーイできたし(何のことか意味不明だと思うが、マノウォリアーになればわかる)思い残すことはない。
 そしてラストの「Black Wind, Fire and Steel」が終わった後に、「The Crown And The Ring」のSEが流れる中、ステージ上のモニターに映し出される「この今日10月30日、東京のManowarrior達が最高だったことを この素晴らしい日本全土に知らしめよう 我々はまた戻ってくる Hail and kill  MANOWAR」の文字に感激し感極まって涙を流すマノウォリアー達。もうこの光景が素晴らしすぎて、もう何も言えない。本当に行ってよかった。最高だった。ヘヴィ・メタルが好きで心から良かったと思えるライヴだった。
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