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新日本プロレス茨城大会を観る ~後編~

 前回雪云々のことを書いた直後、すさまじい大雪で地元が停電断水を起こし、信号機も点灯しない有り様で、震災のときの孤立っぷりを再現することになったがすぐに復旧して一安心。しかし、その後もなんやかんや忙しく、1月経ってやっと前回の続きに取り掛かることができた、が、すでに1ヶ月経ってしまい記憶もあやふやだが、何とか思い出すことにする。

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 エントランスから体育館のアリーナに入ると、すでに物販の前には人だかりが。お祭りのような賑いである。スタンドに目をやると応援旗が下がっているが、プリンス・デヴィットと内藤哲也の2つだけ。これはちょっと寂しいかも。エントランスでご当地茨城県が誇るアマチュアレスリングの名門校「霞ヶ浦高校」のジャンパーを着ていた坊主頭の高校生を何人か見かけたのだが、おそらく同校出身者であるところの平澤光秀がその正体と言われている覆面レスラー“キャプテン・ニュージャパン”の応援に来ていたのかもしれない。にも関わらず、キャプテン・ニュージャパンの応援旗がないというのは如何なものかとも思うが、キャプテン・ニュージャパンの応援チームや応援旗自体が存在しているのかどうか怪しいというほど微妙な位置に存在するレスラーであることも事実。しかし、この日のメイン試合の8メンタッグの中にキャプテンも名を連ねており、さすがは地元(と言っても出身地は違う)縁のレスラーだからこの扱いなのか?ということでますます正体は平澤説の疑いが深まっていくばかり。
 会場をグルっと回ってみると、リングの傍らには尾崎リングアナがいて、何やら書類に目を通しているのを発見。おそらく当日のイベント進行の確認をしているのだろう。我々の世代で言えば新日の名物リングアナといえば、数々の前口上の名調子や、新日愛のあまりに他団体を貶してしまう事で有名な田中ケロ氏だが、その後を受けた(その間にもう一人いたけど)この尾崎リングアナも田中氏ほどの強烈な個性はないが、その美声とルックスで、女性ファンを増やすのに大いに貢献しているであろうことは間違いない。それにしてもこの方を過去に散々「この若いリングアナのあんちゃんが云々」などと言っていたのだが、おれより年上だと知ったときは本当にびっくりした。40過ぎにはとても見えない。
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 物販では中邑真輔の「頭巾」と、棚橋弘至のTシャツを購入。なんともニワカ丸出しの選択だが、本日のサイン会担当が棚橋なのでとりあえずサインを貰うために購入。中邑の頭巾はネタで購入。しかし、新日復活劇を目の当たりにした立場からすると、恥ずかしげもなくこの2大エースをリスペクトせざるを得ない。というわけで、棚橋サイン会の列に並ぶ。
 列を進んでいくと、物販の方で鈴木みのるが自らTシャツ売りをしている姿が目に飛び込んできた。うわ、あっちも行きてえ!と思ったが、秩序を乱さないでおこうとぐっとこらえる。サインをこなす棚橋の姿を見ると、ただ単に仕事でやってますという素振りを見せず、ファンひとりひとりと制限のある中でも積極的に交流をしようという姿が見られる。レスラーとしては勿論、職業人としての意識の高さには感心するばかり。うーむ、この人がおれと同年齢(しかも学年はあっちのほうが一つ下)というのでこちらも身を正さなくてはという気になる。Tシャツにサインをもらうと「いやぁ、長髪男子ってのは貴重ですよね!同じ長髪の人がいると嬉しくなります!お互い長髪で頑張りましょう!」と握手しながら言われる。なるほど、こりゃ人気がでるわと納得。
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 物販の物色を終えて席につく。特別リングサイド3列目というなかなかの席であったが、発売日から結構経ってチケット購入でこの位置ではまだまだ茨城は新日本の波に乗り切れていないと痛感。水戸の格闘居酒屋の方の尽力で、新日のみならず、プロレスの水戸興行が成り立っていると聞く。この手の地方興行に絡みがちな地元の反社会的勢力関連の方々と思しき方々の姿も見られず、とても雰囲気がいいのも、そうした地元の招聘元となってる方の努力の賜物だろう。ライヴもそうだが、そういった方々の心意気に応えるのには観客の動員が一番。前編でも書いたが前日の福島(郡山)での興行は超満員だったとのことで、これから郡山での興行は増えてくるだろう。茨城のプロレスファンも頑張ってほしいものである。
正面の花道(体育館のステージ)にはスクリーンがあり、そこではブシロードのカードゲームのプロモーション映像や、新日のイメージ映像などが映しだされている。するとやにわに聞き覚えのあるコーラスが流れ、ザクザクと刻むヘヴィなリフが続く。おおっ、NIGHTWISHの「Wish I Had An Angel」ではないか。やはりメタルの流れるイベントはいい。気分が俄然盛り上がってくる。曲の終盤になるとどんどん音量が上がっていき、会場中が轟音に包まれる。なんだこれは、ただのBGMではないのか?そして爆音となった「Wish I Had An Angel」が終わると、開演を察した観客から一斉に歓声が沸き上がる。尾崎リングアナがリングに上がり、イベントの開演と今日の対戦カードが読み上げられ、そしておなじみワールドプロレスリングのテーマ曲であるEMERSON, LAKE & POWELL(ELP或いはEL&Pと呼ぶと、カール・パーマーに怒られるので注意)の「The Score」が鳴り響く。キース・エマーソン、グレッグ・レイクがEL&Pの再結成を目論んだものの、当時人気絶頂だったASIAにいたカール・パーマーが参加せず、同じく頭文字がPのコージー・パウエルが参加した一種のスーパーグループ的ユニットだったが、EL&Pほどの人気が得られずにアルバム1枚で消滅。しかし日本に於いてはワールドプロレスリングのテーマとして認識されているため、曲名やバンド名はわからずとも、曲を聞けば「プロレスのテーマ曲ね」と分かる人も多いだろう。
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NIGHTWISH 「Wish I Had An Angel」

EMERSON, LAKE & POWELL 「The Score」


 試合の内容は新日のサイトを見ていただくとして、あとは当日の画像を貼っておく。リング調整時の休憩時間にはDRAGOPNFORCEのアルバムをかけっぱなしにするというメタラーにとって非常に居心地のいい空間なので、メタラーは積極的に新日の会場に足を運ぶべし。勿論、ノアやDDTや全日など、いろんな団体の会場にも足を運んでいただいて、新日一強時代から更に上のプロレスブームが来てほしいものである。
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※エル・デスペラードと小松洋。対戦相手の田中翔も小松と同時デビューのヤングライオンだが、デスペラードの正体が三上だとするとキャリアは2年ほどしか違わない。それにしてもBUSHIへの女性ファン(女児も含む)の歓声は一際大きい。たしかに全日時代の素顔を晒してたときも女性人気が高かったが、それを踏まえて覆面を被り新日に移籍してからも女性ファンがついてくるというのは、ライトユーザーだけでなくコアな若い女性ファンも増えていることの顕れだろう。
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※ベテランタッグの永田さんとライガーさん。特にライガーさんは新日の現役最年長。しかし、それはリバプールの風になってしまった山田恵一の年齢によるものであって、ライガーさんのプロフィール(1989年に永井豪氏邸で誕生)だと、最年少の高橋広夢や田中翔らと同じ年になってしまうという不思議。それにしても永田さんの入場テーマはやたらに格好いいが,、タッグマッチのためパートナーのライガーさんのテーマが聴けなかったのは残念。「怒りの獣神」が鳴るともっとテンションが上がるんだがなぁ。ただ「あの全身タイツが奇跡のバイオアーマーw」となってしまうのが困る。
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※ライガーさんのテーマは聴けなかったが、こちらの四虎ことタイガーマスク(4代目)のテーマはきっちり流れた。でもあまりにも昭和なこの曲はいまいちノレないのが正直なところ。しかしこのように彼が空中で静止しているかのような写真がとれたのはちょっと嬉しい。それにしても本間朋晃の会場人気はすさまじい。オカダや棚橋や中邑にも全く遜色のない歓声が飛ぶ。彼の傍に倒れている対戦選手がいようものなら会場中から「こっけっしっ!こっけっしっ!」の大合唱。彼はちょっと悲しそうな顔をして自分の額を指さすと、相手に向かって地球の引力のみで倒れ込むヘッドバット「こけし」を敢行。この日は小こけし(リングのマット上で敢行するこけし)1回、こけし(トップロープから敢行する正調のこけし。場外に倒れている相手に向かって行なうこけしは「大こけし」)1回を繰り出すも、いずれもヒットせず。画像は小こけしを外して痛がっている姿。
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※客席の中で暴れながら登場する飯塚高史。でもご覧のとおり観客は全員笑顔。スキンヘッドの巨体がリング下を左右に行ったり来たりするさまは、この日の3日前に対バンした義狼魑武掟羅亜のヴォーカリスト、クルミさんを彷彿とさせる。対戦相手組にいる天山広吉はかつて飯塚と友情タッグなどというものを組んでいた。あの頃のGBH周辺の組織の変遷はCHAOSができるまでずいぶんいろいろあったなとふと思い出してしまう。njp25.jpg njp26.jpg
※天山のタッグパートナーといえば小島聡。いわゆるテンコジ。この人の実兄がジャパコア界の大御所“鉄アレイ”のヴォーカリストであるブタマンさんだというのはあまりにも有名。この試合での小島のフィニッシュである剛腕ラリアットを受けた外道。まるで2回転ぐらいしたんじゃないかと見紛うような見事な受けっぷりはまさに芸術。技を繰り出した小島もこれには感激したようで試合後に「外道さんは最高のレスラー、尊敬しています」と思わずツイート。いい話だが本当にそれでいいのかと突っ込みたくなるも、ミスター高橋暴露本が出て以降もう長い年月が経っているので、却ってこうした開き直りがいい方向に出ているのかもしれない。
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※CHAOSの中で浮いている感じがする高橋裕二郎。内藤とのタッグユニットNO LIMIT時代の輝きが懐かしい。頑張っている事が痛いほどにわかるだけになんとか壁を破れないものかと祈りたくなる。一方、中西学はデビューしてから中西時代の到来を期待されながらも、IWGPを戴冠しても時代の盟主にはなれなかった感がある。しかしベテランになってからの野人キャラでブレイク。邪道外道なども決してスタープレイヤーではないが、名ジョバーとして名を馳せ、現在はブッカーとして実質上新日の興行の多くの部分を仕切る立場である。スターになるばかりがすべてではないということか。
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※鈴木軍のTAKAみちのくとCHAOS邪道の対決。ロープ際でTAKAが珍しくクリーンブレイクすると会場中からどよめきが起こる。しかし相手が邪道では仕方あるまい。二人共モノノフ(ももいろクローバーZのファン)なので、どこか通じ合うものがあるのだろう。
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※場外乱闘を繰り広げる鈴木みのると矢野通。鈴木が新日侵略を開始して後IWGP戦線で棚橋や中邑などと抗争を繰り広げてきたが、現在は矢野通との抗争に落ち着いてしまっている感がある。ヒール同士の抗争ってのも如何なものかと当初は思ったが、CHAOSがもはやヒールユニットの体をなしていないまさに混沌(chaos)状態のユニットとして成立してしまっているため、ヒール同士の抗争にもおかしな説得力があるというか……矢野の人を喰ったキャラの良さ、コーナーマット外しなどのヒールとしての職人芸などに加え、アマレスの学生王者だったという実力の裏付けがあるというのも、格闘路線のレスラーだった鈴木と絶妙な整合感を感じさせる所以なのかも。
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※BULLET CLUBの総帥プリンス・デヴィットとバウンサーのバッド・ラック・ファレ。この二人は新日名うてのベビーフェイス外国人だったが、突如ヒールターン。ジュニアの救世主とも言われたデヴィット、青義軍として永田さんを支えたキング・ファレの変貌には度肝を抜かれる。この二人のみならず実は善人オーラが出まくりなメンバー揃いのBULLET CLUBに於いて、生粋のヒール感を醸し出しているザ・ヤング・バックスのマット&ニックのジャクソン兄弟。
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※本人はヒールのつもりだし、雰囲気からルックスから言動から何をとってもヒールなのに、もはやヒール扱いしてもらえない人気者の真壁刀義。ヒールターンしたデヴィットと袂を分かつたかつてのジュニア王者タッグアポロ55のパートナーだった田口隆祐。そしてTNAのモーターシティ・マシンガンズ時代からのお気に入りのスタッズ&レザーをまとうパンキッシュな外国人アレックス・シェリー。現在シェリーとタイムスプリッターズを組む、個人的に新日ジュニアで一押しのKUSHIDA。そのせいか自分のバンドの曲で1曲、期せずしてKUSHIDAの入場曲にちょっとだけ似てしまったリフの曲があるのは内緒だ。別にKUSHIDAの入場曲が好きだというわけではないのだけれど……
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※どんなに悪ぶっても性格の良さが滲み出てしまう、カール・アンダーソン。BULLET CLUB加入の際にヒールターンしたが、それ以前にもGBH→CHAOSとヒールユニットに所属しており、矢野から制裁を受けて追放されてしまったのも人の善さがどうしても出てしまうためだったのではなかろうか。善人オーラ出まくりなのはアンダーソンの相方であるドク・ギャロウズもそうだ。CMパンクの禁欲主義社会にいたときはあまりぱっとしなかったうえ、IGF時代は猪木自身からダメ出しを食らっていたが、今や立派なタッグチャンピオン。キング・ハクの息子であるタマ・トンガもやはり善人オーラがにじみ出ている。
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※善人オーラ醸成ヒール集団のBULLET CLUBに対し、ヒール以外の何物でもない雰囲気をまとう鈴木軍のタッグチームK.E.S。椅子を持って挑発するデイビー・ボーイ・スミスJrと、長髪の“ジ・アメリカン・サイコ”を称する2mを超える長身のランス・アーチャー。一方この日は相棒TAKAではなくK.E.Sとタッグを組んだタイチ。昨年、会場で相棒が客に野次られたことを不満に思いツイッターで愚痴を書いたところ、「ヒールがそんなことでいちいち愚痴るんじゃねえ」と説教ツイートされていた。説教していたのはDIE YOU BASTARD!の木村さんだった。
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※NEVER無差別級タイトル戦線で抗争中の王者・内藤と石井。翌週のタイトル戦で石井が王座を奪取。このところの内藤のスランプっぷりで株が急降下中、対する石井が昨年のG1以降名勝負製造マシーンと化しダイブレイクしたので順当な結果といえる。そして、IWGPの絶対王者として君臨するオカダ・カズチカ。バディファイトのCMの影響で若いのに「オカダさん」と呼びたくなる。
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※キャプテンニュージャパンがメインカードに登場したのは、やはり平澤光秀の出身校が茨城だからか。とはいえ内容はいつものキャプテンだった。対して、今日のメインでフィニッシュを決めた後藤。柴田との同級生絡みが巧く行ってるのかどうかよくわからないのはこの人が天然なせい。
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※ジャケットを脱ぎ捨てる中邑とYOSHI-HASHI。このコンビの妙な信頼関係というか、中邑のYOSHI-HASHIに対する弄りっぷりは絶妙。IWGPインターコンチネンタル王座を1.4で中邑から奪取した棚橋。中邑がIC王座の価値を高めたところで、棚橋と絡むことによって、ついにIWGPヘビーではなくICが1.4のメインとなった。やはりこの2人の影響力は別格なのか。
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