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「あしたのジョー2」にて故人を偲ぶ

 1月3日の深夜、CSにて映画「あしたのジョー2」が放映されていた。我々のバンドの中でもすこぶる人気のある作品である。
 それにしても、監督を務めた出崎統氏も、主題歌やカーロス・リベラの吹替えを担当したジョー山中氏も昨年亡くなったばかりである。そして何より、放送の前日に原作者である故・梶原一騎氏の実弟である真樹日佐夫先生が急死された。かような面々の追悼番組的な意味合いをおれ個人の中では勝手に作り上げて鑑賞した。

 前作「あしたのジョー」は放送されなかったが、そこで力石がジョーにアッパーを叩き込むシーンを作画した荒木伸吾氏も昨年亡くなっている。荒木氏逝去のニュースは日本よりもイタリアやフランス、スペインなどで大きく取り上げられたのが印象的であった。
あしたのジョー 第50話「闘いの終り」より

※一瞬時間が止まったかのような空間で汗が十文字に飛び散る描写が強烈

荒木伸吾氏逝去のニュース(イタリア国営放送)


※日本ではその訃報はあまり報じられなかった

 真樹先生の急死は、「漫画家の○○だ○ろう氏の呪いが今になって利いたのか?」などと、漫画ファンの間では話題になっているようだ。○○だ○ろう氏は某空手漫画の執筆に於いて原作者である梶原氏と揉めて、別に連載していたホラー漫画の作中に於いて、梶原氏と真樹先生を貶める言葉を並び替えた呪いの言葉を登場させた。しかし、瞬く間にそれが2人にばれて、拉致監禁されて謝罪をさせられる羽目になったという。梶原一騎といえば「アントニオ猪木監禁事件」が有名であるが、そちらには真樹先生は関わっていないので、念のため。あと、実際に監禁されたのは猪木じゃなくて、新間寿であったというのが真相であったようだ。それにしても、真樹日佐夫先生が特集されている「ペキンパーvol.2」(去年取り上げたものの第2号)リリース直後の訃報であった。ネットでは正式発表前にツイッターで「真樹日佐夫先生急死」との情報が飛び交ったが、これを拡散させたのは、ももいろクローバーZファン関連の方であった。今月、ももクロと真樹先生のトークショーが予定されていたとのことである。ももクロファンであり、真樹先生ファンでもあるロマンポルシェの掟ポルシェ氏も、この訃報に関する情報収集に当たっていた。掟氏の「明日正式発表があります」というツイートで「ああ、亡くなったんだな」と確信。明朝、真樹先生の急死が正式発表された。ももクロと真樹先生のトークショーが実現していたら最高だったのだが、実に悔やまれる。おれはZ無しの6人編成の時が好きだったので、現在はそれほど入れ込んでいないのではあるが・・・やっぱり、青は必要だと思う。
爆裂ブルータルマガジン 「ペキンパー」 第弐号目 広報動画

※ステマ乙。奇しくも真樹先生の死の直前の映像となってしまった。個人的には真樹先生よりも山本竜二氏の方が気になる訳だが。

 数年前、真樹先生のサイトからTシャツを買おうとしたことがある。「梶原兄弟Tシャツ」というやつで、梶原氏と真樹先生がにこやかな表情で2人並んで写っている写真がプリントされたTシャツである。「シグルイ」という漫画で『―笑いという行為は本来攻撃的なものであり 獣が牙を剥く行為が原点である―』という記述があったが、まさに梶原兄弟の笑顔はそれであった。そのような笑顔に魅せられ、思わず購入ボタンをクリックしてしまった後に「本当によろしいんですね?」という念を押すウィンドウが出てきたことで我に返り、なんだか恐ろしくなってTシャツの購入を諦めたことがあった。先述の○○だ○ろう氏拉致監禁事件を思い出し、「真樹先生に個人情報を渡すのはあまり誉められた行為ではないのでは?」と思い直したのである。それにしても破壊力のある絵面であった。以前、CSで「ワールドプロレスリングクラシックス」という番組で、アントニオ猪木&坂口征二vsカール・ゴッチ&ルー・テーズのタッグマッチを鑑賞中、リングサイドがどう見てもアレな組織の構成員の方々がずらりと並んでて、試合よりもそちらの方が気になってしまったことがあった。その中でも一際凶悪なルックスの四角い顔の男がいたのだが、よく見ると梶原一騎だった、などということがあった。この人が日本中の子ども達に夢を与える仕事をしていたのかと思うと、やはり世の中は面白い事だらけだと改めて思わされた。

 「あしたのジョー2」で一番好きなシーンは、対ハリマオ戦の後、楽屋でカーロスとジョーが再会するシーン。カーロスの吹替えをしているジョー山中氏の演技が素晴しく、テレビ版に似せたような演技もまた山中氏の細かい心遣いが見えてくるようだ。テレビ版と全然違うすっとぼけた演技の岸辺シロー氏によるマンモス西の台詞を聞いた後だと尚更である。「ジョー、ユーはベリベリストロングマンね。ミーもベリベリストロングマンよ。左ストレート、右アッパー、ハハハッ楽しいねえ…」と廃人と化したカーロスが、ジョーにヘロへロのパンチを繰り出しながら語りかけるシーンは、本当に胸に来るものがある。そしてなんといっても、真っ白に燃え尽きたあのラストシーンに重なって流れてくる、エンディングでの山中氏の歌声は本当に素晴しい。ラーチカさんなどは何回見ても号泣してしまうそうである。どうしてもケンカや内田裕也関連で取り上げられがちな山中氏であるが、FLOWER TRAVELIN’ BANDは勿論ソロ活動に於いても、そのロケンローなキャラクターのみならず、純粋に歌唱力だけをとっても日本のロック史上でも不世出の名シンガーであったことは間違いない。

 この映画の監督である出崎統氏もまた、日本の映像作家の系譜に於いては革命的な演出をした人である。詳しく書くと膨大になってしまうが、止め絵やら3回繰り返しパンやら光るゲロやら、この人が編み出したものである。ロックギタリストでいえばジミヘンとエディ・ヴァン・ヘイレンを合体させたような凄い人である。「エースをねらえ」や「ベルサイユのばら」の人と言えば、何となくその演出がどんなものかわかるだろうか。

 とにかく、最近死んだ凄い人たちが関わっていた作品であった。
 ジョー山中「青春の終章~Joe Forever」




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